路線価と時価の違いって何?
ここで、あなたが相続で不動産を入手する時、その価値の判断どうすればよいか、覚えていますか?
不動産(固定資産)の価値を測る指標は5つあるとお話しました。相続ではその中で主に路線価と時価(実勢価格)の二つの指標を用いるケースが多いので、二つの違いも比較しながらもう一度見直してみましょう。
相続税の計算で必要になるのが路線価
相続税の計算では遺産の価値を判断しないと税金をかけられませんから、その価値判断が必要になってきます。相続税評価額を算出する時に、その物件が主に市街地区域にあるときには路線価を用いて算出することになります。
基本的には「路線価×土地の面積」が相続税評価額になります。
そして路線価は国税局長が定めるのでしたね。
私人間の売買などの取引で用いるのが時価(実勢価格)
私人間での不動産の売買取引では、当事者間で納得のいく値段で取引が行われます。一般には不動産屋さんで出される価格が目安ですが、個人間取引ではいろんな事情が絡むことから、一般的には妥当性が無い価格で取引されることもあるとお話しました。
時価というのは結局のところ、当事者が納得した値だということです。
路線価と時価の違いまとめ
時価(実勢価格) |
路線価 |
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決定権者 |
当事者 | 国税庁 |
評価の時点 |
契約時 | 1月1日 |
発表時期 |
契約時 | 7月中旬 |
評価目的 |
取引 | 相続税・贈与税の算出 |
算定方法 |
近隣の事例を参考にしたりしながら、当事者間の定めによる | 物件の立地や周囲の状況によって諸処の補正を加えながら算定 |